第3話「動物の葉っぱ」
午後の陽射しが柔らかな午後
5歳になる娘の手を引いて近所の公園に出かける。
この公園には大きな森があり
カップルがピクニックをしたり
ジョギングをする人や愛犬の散歩をする人、
それぞれが自由な時間を過ごしている。
娘と同じ歳くらいの子どもは
広場を走り回ったり、遊具で遊んだりしているが
私と娘は地面ばかりを見ている。
あたりをきょろきょろ見回しては、少し移動。
ときおりしゃがみ込んで拾い上げては
互いの顔を見合わせる。
私たちが見つめているのは、
木々から落ちてきた葉っぱだ。
色も形もさまざま。
つるつると光っていたり、
葉先がのこぎりのようにギザギザしていたり、
虫に喰われて真ん中に綺麗に丸い穴があいたものもある。
たとえ同じ木から落ちてきた葉っぱでも、
みんなどこかに個性があって、
一つとして同じかたちのものはない。
その日のお気に入りを一枚、
ノートのポケットに入れて
家に持ち帰る。
娘は葉っぱからいろんな動物の姿を想像する。
ふわふわとして丸みを帯びたものは「居眠りをするネコ」
黄色くツンととんがったものは「南の島の鳥さんのくちばし」
そんな空想の動物たちの絵を白いページに描き
葉っぱと一緒に娘との思い出として残しておく。
テキスト:猪飼尚司
イラストレーション:宮崎知恵(STOMACHACHE.)
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