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WALL WHITE HEM | EVERY MONTH

移り変わる色。
白い縁。
そして、染料と余白、機械と手仕事のあいだに
生まれる、心地よい調和。

HaaTの新たなシリーズ「WALL WHITE HEM」は、京都の熟練した職人の手により、白い布地の上に同系色の3つの階調を丁寧に重ね合わせることで生まれた。

有機的で、ひとつひとつが異なり、どこまでも自然な佇まい。幾重にも重ねられた色彩がテキスタイルに与える、唯一無二の奥ゆき。モノクロームのグラデーションが描く絵画のような抽象表現と、輪郭にそっと残された純白の縁との美しい対比。伝統技術をモダンに昇華したテキスタイル開発を強みとするHaaTにおいて、基盤となるのは素材の布そのものへのこだわり。「WALL WHITE HEM」で採用されたのは、綿にわずかなシルクを織り交ぜたシフォン素材だ。軽やかで空気を含み、涼やかで通気性に優れ、肌に触れる表面に残されたかすかなテクスチャー。

このシリーズに命を吹き込むのは、京都南部にある染色工場。歳月を刻んだ機械、染料の満ちた容器、そして柔らかく差し込む陽光のなか、10メートルに及ぶ捺染台の上に広げられる真っ白な布地。何十年もの経験を積んだ職人たちの手によって進められるシルクスクリーンという捺染技法。160センチ幅の布地に慎重に染料を注ぎ、独特の豊かな表情が生み出されていく。
職人は語る。「その時々の天気や気温、すべてが染めの仕上がりに響く。機械もまた、自分の手や身体の延長のようなもの。これらすべての要素が美しく調和し合うことが大切。」

深い森を思わせるグリーン、奥ゆきのあるグレー、そして瑞々しいインクのようなネイビーブルー。それぞれの同系色からなる3つの階調を、布地の上へ慎重にレイヤードする。ひとつの面が染め上がると、布地は次の位置へと進み、職人たちの細心の注意によって正確に合わさっていく柄の継ぎ目。

その後、蒸し、水洗い、乾燥という工程を経て、布地へとしっかりと定着していく染料。こうして仕上げられたテキスタイルから姿を変えたロングシャツやショートシャツ、スカート、チュニック、そして独特の手触りを愉しめるストール。

このデザインの均衡を支える重要な要素は、端に残された「白の余白」ーこれは色彩のブロックが、静寂を湛えた空間へと溶け込んでいくよう。染められた布地の下に白い生地を重ね合わせることで、柔らかさが一層引き立つ。

時間をかけ、細部までこだわり、緻密に。
技術革新と伝統のクラフツマンシップの根底にある、手仕事とテクノロジーとのあいだで交わされる静かな対話だ。

KUMOSHIBORI |EVERY WEEK

愛知県名古屋市有松町・鳴海町地域で作られている木綿絞りの総称、有松絞り。江戸時代の初期、東海道を行き交う旅人にお土産として絞りの手ぬぐいなどを販売し、栄えたのがはじまりだ。以来、有松絞りは布を締める・縫う・括るなどの様々な方法によって、100種類以上もの絞り模様を量産してきた。そんな絞り模様のひとつである「蜘蛛絞り」は、最も一般的な絞り柄として知られている。

蜘蛛絞りは布の一部を手で括り、染色する。染色後に括った部分をほどくと、模様が蜘蛛の巣状になるが、HaaTでは括られた状態の絞りに着目。その美しく、有機的なフォルムを衣服に記憶させてみたい。こうして生まれたKUMOSHIBORIは、ポリエステルの形状記憶性を応用し、絞りの突起をデザインに取り入れている。

今ではHaaTの定番シリーズとなったKUMOSHIBORI。小さな蜘蛛絞りの突起が、今日も衿元、裾を愛らしくデコレートし続けている。

KYO CHIJIMI |EVERY DAY

ツイストした糸
澄んだ天然水
軽やかな手触り
鮮やかな色彩
丁寧で豊かな時間

京ちぢみは滋賀県高島市・奥琵琶湖で織られてきた。幾重の山々を源流とする湧水が琵琶湖に流れる豊かな環境のもと、100年もの間、京都の男性たちの暑い夏の生活を支えてきた。近江上布(麻)の伝統が根付くこの地で、人々は川端(かばた)で湧水を日常生活に使用し、豊かな日常風景を育んで生活している。

今も多くのちぢみ織場がその湧水を使用することで、糸切れを防ぎ、天然の温度湿度調節を可能にしている。HaaTのKYO CHIJIMIもまた、その恩恵を受けているひとつ。通常、綿の工場は綿埃が舞うことが多いものの、湧水のおかげで湿度があり、空気がきれい。このように自然の恵みを贅沢に利用できている織物産地は、滅多にない。

また、ちぢみ織の生地は、肌に当たる接点を少なくするために横糸に撚りを多く、かつ隙間を空けて織られるので、水を通すと160c幅が1/2幅凝縮される。それ故、服に凹凸が生まれ陰影ができて、美しい。その後、生地を染めるのはウールやカシミヤのセーターを染める工場だ。赤ちゃんを揺籠であやすがごとく、ゆっくりと発色を確かめながら染め上げる。

織工程と染工程。ともに豊かな山々の湧水を利用することで、HaaTならではの定番シリーズKYO CHIJIMIを作ることができる。それはとても贅沢なこと。

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