TYPE-XI Spiber project

Spiber株式会社と協業したプロジェクト「TYPE-XI Spiber project」。このプロジェクトは、社会課題と向き合いながら持続可能な未来を創造する試みとして、技術とデザインの力を示す取り組みです。
Spiberは、タンパク質を核としたイノベーションを通じて、資源問題の解決に挑戦し続けています。未来を変える素材として捉えている「Brewed Protein™(ブリュード・プロテイン™)ファイバー」は、植物由来の原料をもとにSpiber独自の微生物発酵技術を用いて製造される新たな素材カテゴリー「プロテイン繊維」で、人工のタンパク質繊維素材として同社が初めて量産化を実現しました。環境分解性を備え、カシミヤやウールなどの動物由来の繊維と比較して、土地や水の使用量の大幅な削減も見込まれるため、従来の動物由来、植物由来、合成素材に代わるソリューションを提供することができる次世代の素材として期待が寄せられています。


A-POC ABLE ISSEY MIYAKEは、Spiberの未来を見据えた明確なビジョンに共感し、プロテイン繊維の可能性を探求しながら製品開発に取り組み始めました。「TYPE-XI Spiber project」では新素材の特性を最大限に生かし、持続可能な未来への一歩を踏み出すとともに、新しい素材の可能性を広げる挑戦を続けていきます。
「TYPE-XI Spiber project」のプロダクト第一弾は、Brewed Protein™ファイバーを50%以上配合した、普遍的なデザインの5ポケット型ストレートパンツです。このパンツは、Brewed Protein™ファイバーの糸と植物由来のポリエステルの糸の縮率差を活用し、スチームストレッチ技法の新たな表現となるストライプ柄を生み出しています。二種の素材を混紡することで柔らかく快適な着心地を提供するだけでなく、染色を施さず素材本来の色を生かした自然な色味も魅力です。

SpiberとA-POC ABLE ISSEY MIYAKEの協業の背景については、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEのブランドページに掲載している「DIALOGUES」もご覧ください。Spiber代表の関山和秀氏とA-POC ABLE ISSEY MIYAKEのデザイナー・宮前義之 + エンジニアチームとの対話を通じて、プロジェクトについて深く掘り下げた内容を紹介しています。
Episode 3 “Protein Revolution #1”
Episode 4 “Protein Revolution #2”
Spiber株式会社より
この度、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEから私たちの素材を使った製品が初めて発売されることを大変嬉しく思います。
デザイナーの宮前さんをはじめ、A-POC ABLEチームの皆様がBrewed Protein™ファイバーの可能性やSpiberの事業理念に深い部分で共感してくださり、開発を始めていただいたのがおよそ2年前。A-POC ABLEチームだからこそ成し得る、精緻な生地開発やデザイン、そして素晴らしい製品として形にしてくださったその道のりは、私たちにとっても大きな学びとなりました。
A-POC ABLEの皆様とコラボレーションさせていただける次なる機会も楽しみにしながら、今後もデザイナーやクリエイターの方々に創作のインスピレーションや魅力を感じていただけるような素材開発、生産に励んでまいります。
Spiber株式会社
持続可能なwell-being、そして環境課題解決への貢献に向け、革新的なソリューション創造に取り組むバイオテクノロジー・ベンチャー。本社は山形県鶴岡市。2007年9月設立。同社の開発する「Brewed Protein™」素材プラットフォームは精密発酵技術を活用し、用途に合わせて素材の特性を分子レベルで設計することができ、アパレル、食品、自動車産業など、さまざまな分野において持続可能で高性能な素材ソリューションの実現が期待されています。