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TYPE-V Nature Architects project

TYPE-V Nature Architects project

TYPE-Ⅴ Nature Architects projectは、Nature Architectsによる最新のデザイン・ソリューションとA-POC ABLE ISSEY MIYAKEのものづくりのシステムを掛け合わせたプロトタイプから、一枚の布がもつ新たな可能性を探求していくプロジェクトです。

Nature ArchitectsはDFM(※) (Direct Functional Modeling™) と呼ばれる、メタマテリアル(※)を用いた、新しい設計アルゴリズムの研究・開発を行っています。従来とは根本的に異なる製品設計が可能になるDFMによるフレームワークを応用し、A-POC独自の技術「Steam Stretch」の設計プロセスを自動化・効率化することを可能にしました。

切り出した複数のパーツを縫製することで衣服が完成する、従来の服づくりのプロセスに比べ、A-POCのシステムにメタマテリアルを組み込むことで、これまで実現できなかった、より複雑で多様なプリーツ表現が実現しました。高温の蒸気をあてるとたちまち立体的なフォルムが立ち上がり、最小限の縫製でジャケットが生まれます。

TYPE-V Nature Architects project

本プロジェクトで提示する一枚の布の可能性は、衣服の枠に留まりません。ジャケットとドレスに加えて、家具や照明、建築などのさまざまな分野への発展を示唆するような、一枚の布から生まれたプロトタイプも展示します。 A-POC ABLE ISSEY MIYAKEがNature Architectsと共に見つめる未来の、その一片をご紹介します。

※DFM(Direct Functional Modeling™)とは、「ユーザーが求める機能から逆算してプロダクトの形状を決定する」ための設計アルゴリズム群を総称したものになります。DFMでは1)メタマテリアル単位構造の自動生成アルゴリズム、および2)抽出されたメタマテリアル単位構造を外形形状への割当てアルゴリズムの2つを活用することで、通常のプロダクト開発では困難な、「機能から形状を逆算する」というプロセスを実現します。

※メタマテリアルは、自然界に見られるもの以外の特性を持つように設計された材料です。 メタとマテリアルを合わせた造語で、「物質を超えた」という意味です。

※ミラノの旗艦店ISSEY MIYAKE / MILANにて、2023年4月18日(火)から4月23日(日)までのミラノデザインウィーク開催期間中、特別展示「THINKING DESIGN, MAKING DESIGN: TYPE-Ⅴ Nature Architects project」を開催しました。

TYPE-V Nature Architects project
TYPE-V Nature Architects project

Nature Architectsより
A-POC ABLE ISSEY MIYAKE × Nature Architectsはプロジェクトが熱を加えるだけで狙った立体に自動で変形する布を開発し、縫製の必要がほとんどない全く新しいジャケットを生み出すことに成功しました。 A-POC ABLE ISSEY MIYAKEはスチームストレッチが布に熱を加えることで、特定の糸が縮み伸縮性があるファブリックを生み出すことでできる製造技術です。Nature Architectsは狙った立体に変形するために必要な布の収縮パターンを計算し、織り図を自 動生成するアルゴリズムを開発しました。 これにより布に熱を加えることで立体化する、未来からタイムスリップしてきたような全く新しい服が実現しました。従来、平面の布を縫い合わせて作る服という常識を超越し、熱を加えて立体化するファブリックは可能性を展望するプロジェクトとなっています。

Nature Architects株式会社
メタマテリアルを活用した最先端の設計技術で様々な製造業メーカーに対して従来製品を超える 機能を実現する設計図面を提供する東京大学発スタートアップです。部材一体化/材料代替による軽量化・コスト削減やリサイクル性の向上、振動・音・変形・熱に関する機能の向上などにより、競争力のある製品を生み出しあらゆる製造業の新市場事業の開拓を強力に支援しています。