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TYPE-IX Synflux project

TYPE-IX Synflux project

デザインラボラトリー・Synfluxと取り組んだプロジェクト「TYPE-IX Synflux project」。

Synfluxは、最先端のデジタル技術によってファッションデザインの革新を目指す、デザインラボラトリー。衣服の製造過程における課題の一つである、テキスタイルの廃棄を減らすため、幾何学やアルゴリズムを応用した新たなデザインのシステム「Algorithmic Couture(※)」を独自に開発し、運用しています。このシステムを用いることで、衣服の機能性や意匠を損なうことなく、布の廃棄を最小限に抑えた、合理的かつ持続可能な衣服デザインを実現します。

「TYPE-IX Synflux project」は、アルゴリズムとA-POCの技術を掛け合わせることでAI(人工知能)の時代における衣服デザインのあり方を探究する、未来に向けたプロジェクトです。

TYPE-IX Synflux project

A-POC ABLE ISSEY MIYAKEが独自に開発した形状記憶素材「TYPE-U」のジャケットを原型に、Algorithmic Coutureを用いた膨大なシミュレーションから試行錯誤を繰り返し、一枚の布の上に最適化された無駄のない美しいパターンを導き出しました。「STRATA」と「MONOLITH」の2つのモデルを展開します。

TYPE-IX

TYPE-IX

STRATA Model
まるで地層のように刻まれたカットラインが特徴のパターン。

TYPE-IX

MONOLITH Model
一枚岩の彫刻がそびえ立つような、四角形が特徴的なカットラインが特徴のパターン。

TYPE-IX Synflux project
TYPE-IX Synflux project

Algorithmic Coutureによって生成されたパターンがテキスタイルに織り込まれ、環境にも着る人にも優しい、新たなTYPE-Uが誕生しました。当プロジェクトを通して、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEがSynfluxと共に想像する未来の衣服デザインをご紹介します。

※Algorithmic Coutureは、Synfluxが開発した持続可能なファッションを実現するための次世代デザインシステム。アルゴリズムや3DCG技術を活用し、布の廃棄を最小限に抑えた製造や個々の着用者にフィットした衣服の設計を可能にします。今日の大量生産システムを乗り越える「最適化生産」への転換を掲げ、ファッションをとりまく環境危機や社会課題の解決策を創出するリサーチプラットフォームを目指して開発を展開しています。

また、1月6日(月)からはISSEY MIYAKE KYOTO | KURAにて、「TYPE-IX Synflux project」に焦点を当てた展示を開催します。詳しくはこちらをご覧ください。

Synflux社より
仕組みの変革がこれからのデザインに必要である───加速度的に進む技術革新や環境危機によってものづくりの責任が問い直されるなか、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEとSynfluxが同じ理念を共有しながら、新しい道のりの第一歩を共に踏み出せたこと、光栄に感じています。
最適化された型紙データからなる「一枚の布」から、極少廃棄の衣服が立ち上がる。Synfluxが開発する持続可能な設計システムAlgorithmic Coutureが、A-POCの思想と技によって実装されることになりました。
そして、プロジェクトを貫く「効率化を超えたデジタルな創造性とは何か?」というテーマ。アルゴリズムとの対話によって明らかになったのは、膨大なシミュレーションの海から美しい衣服を探索する次代のプロセスの可能性です。
情報と物質が複雑に織りなす「生成技術時代のデザイン」をめぐる挑戦に、引き続きご期待ください。

Synflux
Synfluxは、先端的なテクノロジーを駆使し、惑星のためのファッションをつくるスペキュラティヴ・デザインラボラトリー。あらゆる人が惑星や自然への配慮を持ちながら、活き活きとした個人として自分なりの創造性を発露できる循環型創造社会の実現を目指し、次代のファッションをつくりだす思索的デザイン集団として活動しています。AIや3D技術、ブロックチェーンなど先端的なデジタル技術を活用し「Algorithmic Couture」をはじめとした、持続可能なファッションのための次世代のデザインシステムを共創しています。毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞やH&M財団Global Change Awardアーリー・バード特別賞(2020年)など受賞多数。